喫煙に関して
「タバコを吸っていても、インプラントはできるの?」と不安に思う方は多くいらっしゃいます。
結論からお伝えすると、タバコを吸っていてもインプラント治療は受けられます。しかし、タバコを吸わない方と比べると、治療が失敗する危険性が2〜3倍高くなるという事実があります。特に、1日に20本以上吸う方(ヘビースモーカー)は、安全のために治療をお断りする場合があります。
インプラントを長持ちさせるために、タバコが与える影響についてぜひ知っておいてください。
なぜタバコはインプラントに良くないのでしょうか?タバコに含まれる「ニコチン」や「一酸化炭素」は、お口の中に4つの大きな悪影響を与えます。
インプラントと骨がくっつきにくくなる
インプラントが成功するには、人工の歯根が顎の骨としっかりくっつく必要があります。しかし、ニコチンによって血管が細くなると、骨に十分な酸素や栄養が届きません。その結果、インプラントが骨と結合できず、抜け落ちてしまう危険性が高まります。
傷の治りが遅く、感染しやすくなる
タバコは体の免疫力(治す力)を下げてしまいます。そのため、手術の傷が治るまでにタバコを吸わない人の2〜3倍の時間がかかります。また、傷口からばい菌が入り込むリスクも高くなります。
「インプラントの歯周病」になりやすくなる
タバコを吸うと唾液の量が減ります。唾液にはお口の汚れを洗い流す働きがあるため、唾液が減るとばい菌が増えやすくなります。その結果、インプラント周りの歯茎が病気になる確率が3〜5倍にも跳ね上がり、最悪の場合はインプラントを取り外すことになります。
インプラントの寿命が短くなる
10年後にインプラントが問題なく残っている割合は、タバコを吸わない方が90%以上なのに対し、吸う方は70%台まで下がります。数年後にトラブルが起きやすいのが、タバコの怖いところです。
よくあるご質問
Q. 1日に吸う本数を減らせば大丈夫ですか?
A. 危険性は下がりますが、ゼロにはなりません。1日10本未満に減らしても、失敗の危険は確実に上がります。安全に治療を行うためには、本数を減らすだけでなく、治療期間中の禁煙をおすすめしています。
Q. 加熱式タバコ(iQOSなど)や電子タバコならいいですか?
A. 紙のタバコと同じように悪影響があります。煙が少なくても「ニコチン」が含まれているため、血管が細くなり、傷の治りや骨との結合の邪魔をします。インプラント治療中は、これらのタバコもお休みしてください。
治療を成功させるためのお願い
タバコを吸う方がインプラントを長持ちさせるためには、ご自身の協力が欠かせません。
治療の前後はタバコをお休みする
手術の数週間前から、術後に骨がしっかりくっつくまでの数ヶ月間は、禁煙をお願いしています。
お口の中を清潔に保つ
手術前に歯周病を治し、毎日の歯磨きを丁寧に行うことが大切です。
こまめに歯科医院でお掃除をする
タバコを吸う方はトラブルが起きやすいため、通常よりも短い間隔で定期検診に通っていただきます。
保証の対象外になることがあります
タバコはインプラントが抜け落ちる原因になりやすいため、多くの歯科医院で「喫煙者は無償再治療などの保証の対象外」となります。
まずはお気軽にご相談ください
「タバコを吸っているから無理かも…」と一人で諦める必要はありません。当院では、現在のお口の状態をしっかり検査し、どのような方法が一番安全かを包み隠さずお話しします。どうしても禁煙が難しい方には、少しずつ本数を減らすアドバイスなども行っています。まずはカウンセリングで、あなたに合った治療法を一緒に考えていきましょう。